モデルについて思っている

ことをメモ


温暖化懐疑論者の人は、気候モデルについて、IPCC の研究者が温暖化という結果が出るように細工したインチキだと考えているように思える (以下、モデルというのは大気と海洋の大循環モデルを結合した気候モデルを指す)。


つまり、自分の主張の権威付けのためにモデルを使っていると考えている。


これ、本当はちょっと違って…。


予測に関して言うとモデルは研究者達の手足を縛るための道具 (予測に関して、であって、研究についてはまた話が違う)。


モデルで観測された気候を再現するのはかなりやっかいな作業。パラメータをやっとこさ調節して現在気候を再現している。現在気候を再現したまま、未来の予測を自由に変えるためにパラメータをあらたに調節するのは非常に困難。


もしモデルがなければ、それこそえらい人の鶴の一声で IPCC レポートの未来予測の部分が決まってしまいかねない。


というわけで、たとえ赤祖父さんのような偉い先生が IPCC にいても、未来予測を思いつきで勝手に変えることはできません。


なお、IPCC の予測が確かかどうかはまた別の話です。