またひとつ、

裁判が終わる…


何年も追って参りました、槌田さんの裁判ですが、そのうちのひとつ、東京大学を訴えた訴訟に判決がでたようです。関係者の皆様、おつかれさまでした。こちらの近藤邦明さんのページにありました。


東大IR3S名誉毀損訴訟判決速報 -- 環境問題を考える
http://www.env01.net/frommanager/2012/fm2012_17.htm#n781


で、結果ですが、

結論的には、あまりにも予想通りの原告側の完全敗訴です。

ということで、槌田さんの敗訴だそうです。あらら、近藤さんも敗訴を予想されていたんですか。私と同じ意見だったのですね。意見が合うなんて珍しいことです。


折にふれて拝見していましたが、裁判のたびに東京大学は失態を演じているような記述が見られましたので、近藤さんは、勝利への手応えを感じておられたのかな、と感じていました。


それが判決が出ると "予想通りの原告側の完全敗訴" orz... 。


近藤さんは書かれています。

 フクシマ後の司法の対応から見ても明らかですが、この国の司法は国家や権力組織からの独立性などまったく意に介さず、あからさまに国家権力と結託していますから、あまりにも当然過ぎる判決でしたが、暗澹たる気持ちは拭えません。


 私個人としては、気象学会や東大による学問・言論の自由に対する妨害行為と彼らの無茶苦茶な理論を裁判所の公文書に残すという最低の目的は既に達したので、これ以上無能な裁判官に関わって無駄な時間を費やす必要はないと考えています。ただし、私は裁判の当事者ではありませんので、今後の対応は槌田さんの判断を待ちたいと思います。


私も暗澹たる気持ちがぬぐえません。


裁判の資料に自分たちの意見が残ることへの価値を強調されています。読む人も少なく、その上、"敗訴" というレッテルが張られているのに。そんなところに価値を見いだすとは、槌田さんやその周囲の人たち、どれだけ追い詰められているのでしょうか。


とはいえ、実際は悲壮感なんてないのでは、と想像しています。槌田さん側は弁護士を立てませんでした。訴状や上申書は過去の業績の強調と感情の吐露が中心で、法理を尽くして相手に迫る部分がありませんでした。私には、そもそもあるなど、勝とうとする意欲が感じられなかったので。


さて、この後どうなるでしょうか。地裁判決が出たところですので、控訴という手は残されています。ただ、時間の無駄、というのは、激しく同意。それでも、個人的には裁判を続けて頂きたいと思います。面白いので。


とはいえ、本当は槌田さんにはエントロピー気候学を完成させて頂きたいものです。それが、人類社会への最大の貢献だと思うのですが。


あ、あと、原発問題でも頑張って頂ければと思います。


これまでの経歴を考えると、もっとスポットライトが当たってもよいとおもうんですよね、槌田さんには。だから、裁判を起こしたことによって、なんか「めんどくさい人」になっちゃったのはまずいと思うんですよね。*1 温暖化懐疑論を唱えるのも、環境問題に関心のある層との関係で言うと不利だったかも。


いえ、信念ならば仕方がないのですが。

*1:そういえば、判決後に記者会見をする話はどうなったのだろう