これってクリスマスプレゼント
なんですかね???誰に対する???
槌田さんが気象学会を訴えた裁判で、12/24 に最高裁が上告棄却の判断を示したようです。槌田さん裁判のページにこんな文書があがっていました。
裁判官全点一致の意見で、次のとおり決定。
第1 主文
1本件上告を棄却する。
2本件を上告審として受理しない。
3上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。
<以下、略>
槌田さん裁判のページはこちら。
http://www.tokyodaigaku.info
最高裁に上告する際には、基本的に憲法違反にかかわることでなければならないそうです。ですが、槌田さんの上告は、文面には憲法違反の文字が出てきていたけど、実質的にはそうではなかった、と判断されました。
上の PDF の、判決文の後に引用されている文章を読んでいただくと、槌田さんを支持する人たちは上告棄却をいわゆる「三行決定」だと言って批判したいもようです。まあ、どうでもいいのですが、
4-弁護士に依頼するときは、 r三行決定」が出たときは、着手金を返還する旨契約書に書かせる。いままでは、最高裁は、法律判断が難しいので、素人では無理だと客を取り、 「三行判決」が出ると「最高裁は忙しいからしようがない」と着手金をふんだくっていた例が圧倒的に多い。
こんな文章まで引用するのは、せっかくこんな裁判につきあってくれた弁護士さんに失礼でしょう。大して金離れが良さそうでもない槌田さんに、最高裁までつきあったのですから、感謝されることはあっても、批判される筋合いはないと思います。それとも、どこかほかのページに感謝の言葉があるのかな?
それにしても、どうなんですかねぇ。槌田さんは、そもそもわかっていたのではないでしょうか?こういった結果になることが。
司法も国家権力の一部をなしているわけです。これまでに司法と対峙してきたであろう槌田さんには、今回の結果がどうなるか、はじめから見えていたのではないでしょうか?ちょうど、気象学会の人たちや気候学の関係者の多くの人が今回の裁判について何の心配もしていなかったように*1。
今の司法に三行判決以上の何を期待していたのでしょうか?わざわざ訴訟費用と多大な労力をかけて、最高裁まで争う必要があったのでしょうか?
この件に関しましては、これまでにもいろいろと書いてきました。気持ち^1 の方でも、シリーズ記事を書いています。
槌田氏の裁判 -- 気持ち^1
http://onkimo.blog95.fc2.com/?tag=%B5%AD%BB%F6%3A%C4%C8%C5%C4%BB%E1%A4%CE%BA%DB%C8%BD
また、こちらでもいっぱい書いています。主なのはこのあたり。
判決文読みました。
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/saiban/2010_08_25.pdf
2010-03-18
http://d.hatena.ne.jp/onkimo/20100318
槌田さんの裁判の一つがこれで終わったわけです。先に挙げた URL 記事を読むと、槌田さんにもいろいろとおっしゃりたいことがあるのだとは思いますが、一ついえるのは、主張を通すためには裁判は必ずしも良い方法ではないということ。
科学で勝負していただきたいものです。
いえいえ、気象学会が受け付けないからといって、あきらめることはありません。学会はいっぱいあるし、最近では Energy and Environment とか、この前 masudako さんの kikulog でのコメントで知ったのですが、International Journal of Geosciences みたいな雑誌があるわけです。
"地球温暖化問題つづき" コメント#89 -- kikulog
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1292162073#CID1294591664
発表する場はありますよ!
まあ、上に上げたような雑誌はおもしろ雑誌なので投稿する価値もないかも知れませんね。
それでは是非、エントロピー気候学、エントロピー温暖化論を完成させて、Journal of the Atmospheric Sciences とか、Journal of Climate みたいな一流雑誌に投稿して、気候学業界の話題をさらってほしいものです。
裁判で遊んでいるより、そちらの方が尊敬されますよ。そして、実はそれが槌田さんの目標への早道なのだと思います。
*1:というより、基本的に無視だったわけですが。小心者の私ぐらいでしょう、どきどきしていたのは。