ページビューが 10 万をを突破して

いました。


昨年の六月頃からブログを書き始めて 10 万ページビュー。こんな誰も読まなさそうなブログにしては、意外に早く突破しましたなと思います。最近も全然更新できていないにもかかわらず、それなりに伸びていてびっくりします。


さて、COP16 が閉幕しました。あんまりうまくいかなかったようですね。


COP16が閉幕、「ポスト京都議定書」で具体的進展はなし -- ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK879936820101213


自らが責任を負うことのない京都議定書を延長させたい途上国と、京都議定書に参加していない国を巻き込んだ法的拘束力のある新たな議定書を締結したい先進国の対立。そのなかで、EU は妥協の可能性を示しており、日本 (他には、ロシア、カナダ) は新議定書にこだわる。

ちょっと前の記事ですが、こちらに背景が描かれています。

京都議定書の延長が焦点、COP16で孤立する日本 -- ECO JAPAN
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20101203/105432/
結局、COP16 では目に見える進展は無く、次回の南アに「ポスト・京都」の枠組みを作る作業は持ち越されてしまいました。


日本が自分の立場に固執したことが、COP16 空転の大きな要因だと指摘する声があります。昨年、コペンハーゲンで開かれた COP15 では中国が批判の矢面に立ったわけですが、今回は日本がその役回りだったのかもしれません。


…。残念ですね。


温暖化懐疑論の方々が批判していたように *1京都議定書だけでは温暖化を止めるという観点からは不十分でした。もちろん無意味だったわけではありません。あの議定書のおかげで世界が変わったわけです。ですが、偉大な一歩であったとはいえ、第一歩に過ぎないものでした。より実効性のある枠組みを作ることが重要です。


この点、日本は間違った主張をしていたわけではない。でも、批判を浴びる立場に立ってしまった。


これは、政治の問題でしょう。昨年は鳩山首相が 25% 削減という野心的な目標を掲げて立ち回りました *2。そんなことが可能だったのも、民主党の大勝利の後押しがあったからでしょう。今の状況で菅総理がそんな発言などできるわけがありません。


批判されずに正しいことを言うというのは難しいものです。たぶん、正しいことプラスアルファで、大義名分を語る必要があるのでしょう。どう考えても今の日本政治には無理ですね。無念。


温暖化対策、まだまだ混乱は続きそうです。


私の印象ですが、京都議定書締結からの 10 年間、世界の温暖化対策はかなり急進的だったと思います。排出権取引バイオ燃料などなど、世界を引っかき回した温暖化対策が多々見られました。かならずしも成功したとは言えませんが、これらの対策が受け入れられる素地があるということ自体が、私には驚きでした。裏に経済的な動機があったとはいえ、温暖化の科学を国際社会が受け入れていない限り、対策の導入などできないからです。残念ながらすべてが成功とは言えないわけですが、失敗した対策も、その経験が将来生かされることでしょう。


今後 10 年ほど、温暖化対策は停滞するのではないでしょうか。もちろん、個々の先進的な自治体などが積極的に取り組むことはあると思います。また、将来の温暖化は明らかなので、各国は国益のために個別に対応を取ることでしょう。ですが、国際政治において、すべての国が強調して行動しよう、という動きは鈍くなりそうです。


私としては停滞は残念ですが、それでも、CO2 を排出することが地球温暖化につながる、という認識が世界中に共有されている限り、少しずつでも進んでいくものと思われます。進歩と停滞を繰り返しつつ、人類社会は温暖化に立ちむかっていくことでしょう。


人類の幸せにつながる国際的な枠組みができありますように。


そして、残念ながらそこには温暖化懐疑論の入り込む余地はなさそうです。

*1:温暖化懐疑論の人の批判は有意義とは言えないのですが

*2:まあ、これはこれで問題なしと言えないかもしれませんが。