武田邦彦さんがまた

過激なタイトルの記事を書かれていました。


日本のIPCC関係者の総退陣、費用弁済と懺悔を求む! -- takedanet
http://takedanet.com/2010/06/ipcc_3e4a.html


すごいですね〜。記事もおもしろいので読んでください。


で、その冒頭に、

2010年6月15日発刊予定の渡辺正先生の「地球温暖化スキャンダル」の「訳者あとがき」に、次のような趣旨のことが明確に記載されている。
IPCCは査読つき論文を元に、査読専門家2500名以上が「一行もおろそかにせず」吟味したと言ってきた。ところが、IPCCの報告書の引用文献1万8500点を調べたら、5600点が査読なしの新聞、圧力団体のレポートなどだった。」
このことが事実であることは、この本の本文に詳しく載っている。


なんじゃこりゃ、と思ってググってみると、どうもこれが元ネタみたいですね。


UN's Climate Bible Gets 21 'F's on Report Card -- noconsensus.org
http://www.noconsensus.org/ipcc-audit/findings-main-page.php


これ、すばらしいページです。IPCC の報告書は査読論文に基づいているから信頼できるとパチャウリ議長は言った。それなら本当にそうか調べてみよう。世界 12 ヶ国、43 人の市民が手分けして IPCC が引用している文献をチェックしました。


やり方は大変凝っています。第一から第三作業部会のレポートの各章について、reference 一つ一つを査読された文献 (peer-reviewed references) か否かで分類し、査読された文献の率を計算します。査読された文献の割合が 60 % 以下なら F 判定、つまり不合格ということかな。アメリカの小学生と同じ基準で判定されるわけです。


判定はなかなか厳密で、各章三人が独立して計算し、あとで照らし合わせるという手法をとっています。大変正確ですね。


その結果、なんと!IPCC レポートは延べ 18531 の参照を行っているわけですが、そのうちの 5,587 が査読なしの文献でした!これはひどい!しかも、もっともひどい章 (第三作業部会レポート第4章) では 15 % しか査読付きの文献がありませんでした。残りの 85 % は査読なし!


さらに、F 判定をくらったのは、全 44 章中 21 章も!


詳しくはこちらのページをご覧ください。


IPCC Report Card -- noconsensus.org
http://www.noconsensus.org/ipcc-audit/IPCC-report-card.php


こんなにいい加減だとは、私も思いませんでした!!!IPCC ひどーい!


ということで、いくつかの章について、次の記事とその次でどれほどひどいか見ていきましょう。脱力すること請け合いです。何に脱力?


思ったのですが、こちらのページを作った懐疑論者の方、気合い入っていますね。ここまで客観的な評価基準と根拠をを判断と共に提示したページを作るのはそこそこ大変だと思います。


出てきた結果はともかく、きちんとしているなと思いました。日本の懐疑論の人たちはあまり客観的な評価基準と根拠を書くことがないので。判断だけをなんとなーく書くだけなので。


査読文献の数を数えるなんて、誰にでもできることなんですよね。アイディアさえ思いつけば。でも、それが日本人の懐疑論者には思いつけない。残念。


日本の懐疑論者もがんばれ〜。