久しぶりにトラックバックを頂きました。

ありがたいことです。こちらの記事です。

失望と期待 -- Chromeplated Rat
http://schutsengel.blog.so-net.ne.jp/2011-11-10


pooh さんのおっしゃることはよくわかります。というより、感情面では私と同じだなあ。とほほに思っているところとか。


そのうえで、少し思っていることを。いえ、pooh さんに言いたいこと、というわけではないのですが…。


これまでに見たところ、STS のつけた果実には、腐っている部分もあるようです。ですが、おいしいところがあるかもしれません。そこをみんなが積極的に利用していければよいなと思っています。


もちろん、私自身いまだそのおいしいところを利用していないので、こんなことを言うのはおこがましいですが。STS のおいしいとことをわかりやすく紹介してくれる人がいるといいな。あれれ?紹介方法も、研究の対象になったりして。「『科学技術社会論』社会論」なんちて。


ははは、メタな冗談になってしまいましたね。でも、冗談だと笑って済ませて良い話とは思っていなくて…。


今回の原発騒ぎで「科学技術は信用を失った」として、科学者、技術者のことを信頼しない人が増えたと思います。科学の一端を担うものとして、これは悲しいことですが、まあ仕方がないでしょう。そして、一部の STS の人は、その尻馬に乗って騒いでいるみたいです。


多くの人たちにとって、科学の一部である原子力工学は「腐って」いたわけです。また、放射線医学も「腐って」いたと思っているひとがいるかもしれません。気象学でさえ腐った方に分類している人もいそうです。(私としては、いずれも腐っていたとは思いませんが)。でも、科学には「おいしい」ところがたくさんある。原発一点を見て科学を捨てるような人、そして社会は、なにがしかの「損害」を被るでしょう。


この、科学と社会の関係、それが、STS と社会の関係との間にも言えるかも。STS の外側の人間として、そんな意識を持って STS を見ていきたいと思っています。<追記>
STS の腐っているところを「腐っている」と指摘することは大切だと思います。科学の腐っているところを指摘するのと同じくらい大切だと。指摘している人たちにはありがたいと思っています。