厳密に言うとこちら

ページの、温暖化のメカニズムを解説した絵は間違っていると思います。


ストップ温暖化 -- 奈良県の環境情報サイト エコなら
http://www.eco.pref.nara.jp/stop/whats1.html


絵は、CO2 が増えると地球が温暖化することを説明しているわけです。


ただ、この絵には問題があると思います。なぜかというと、地球が温暖化しても、決して海や陸の色が、青や緑から赤っぽい色に変色するわけではないからです。


…。


…。すんません、あほなつっこみをしてしまいました。


本当の問題は、青い矢印で描かれている、地球から宇宙へ出て行く熱量が、CO2 の増加によって減少している、という点です。


太陽から入ってくる熱量は変わらないのに、地球から出て行く熱量は減る。差し引き、地球の持つ熱エネルギーが増加する、ということになってしまいます。もしこんなことが起きたら、地球は暖まり続けてしまいます。これは温暖化の説明としてはふさわしくありません。


ん?温暖化するっていうことは、地球の熱が増えることじゃないの?と疑問に思われた方。


あなたは正しい。正しいのですが、量の問題があるのです。


地球温暖化というのは、たとえば 100 年間というとても長い時間で、数度とかそんな温度変化を問題にしているわけです。一方で、太陽の熱量というのはかなり大きくて、もし地球から放出される熱と太陽から受け取る熱が、たとえば数パーセントずれたら、もっと激しい温暖化が起きてしまうのです。


考えてもみてください。朝、太陽が昇ると、お昼までの たった数時間で温度が数度上昇するでしょ? それくらい太陽の熱というのは強力なんです *1


だから、温暖化しても、太陽から受け取る熱と "ほとんど同量の" 熱が地球から出ていくような説明をしなければなりません。


じゃあ、実際どうなのよ?というのは、また今度。でも、手っ取り早く答えを知りたい人へ。


上で書いたウェブページの絵は "出典:全国地球温暖化防止活動推進センターホームページ" という表記がありましたが、もとページでは、上で指摘した問題点は訂正されているようです。こちらをご覧ください。


温室効果ガスと地球温暖化カニズム -- 地球温暖化防止活動推進センター
http://www.jccca.org/content/view/1038/779/


まあ、温暖化後に地球が赤くなっているという問題点は残っているわけですが www

*1:この説明にもつっこみどころがある。たとえば海が吸収する熱量とか。でも、まあ、感じはつかんでください。