先日、ある外国人研究者さんの

プレゼンテーションを聞く機会があったのですが、途中で


「この部分の取り扱いにはこれこれの trick を使って、、おお、いかんいかん、trick なんて単語は今の時期好ましくないね、…」


みたいなことを言って笑いを取っていました。


まあ、気候研究者も少しは気にしているということですね。


trick という言葉、研究者のプレゼンテーションでも日常会話でもたまに出会います。自分のやったことに使う場合は「どうだ、うまくやっただろう、俺って頭よくね?」みたいなかわいらしい自慢が、他人のことに使う場合はその手の賞賛が含まれた表現の様な気が、私はしていました。


うまくやった、というのは、別にずるをしたわけではありません。本当にずるをしているならプレゼンテーションみたいなところでは話しませんからね。そうではなくて、たいしたことをしているわけではないけれど、なかなか効果的な手法、テクニックのことを指しているようです。そして、たいしたことはないのだけど、なかなか思いつきにくい、つまり、トリッキーな手法、だから、trick


まあ、もちろんずるい方法の場合も trick と使うこともありますが…。


climategate 事件のメールを読んだわけではないですし、元論文もきちんと調べていないので、CRU の人たちが trick をどのような意味で使ったのか、私はわかりません。でも、trick という言葉自体から受ける印象は、私と一般の人とでだいぶ違うんだろうな、とは思いました。