この本は温暖化のことがわかっている人向けに

書かれているのだと思います。この本、とは、こちら


地球温暖化懐疑論批判」-- IR3S/TIGS叢書No.1
http://www.ir3s.u-tokyo.ac.jp/sosho


前に一度こちらで取り上げました


あの「地球温暖化問題懐疑論へのコメント」が -- 「温暖化の気持ち」を書く気持ち
http://d.hatena.ne.jp/onkimo/20091029/1256820875


コンパクトにまとまってはいるけれど、その分、詳しい説明はありません。


懐疑論者を説得できるわけではないし、また、温暖化にあまり詳しくない人が読んでもわからんでしょう。


一方で、わかっている人が懐疑論者から攻撃されたときは、大変に頼りになる。


私のような人間のために書かれたような感じですね。


この本が出たことはよいのですが、まだまだやるべきことがある気がします。


一つは温暖化のメカニズムのやや詳しい解説をした新書ぐらいの本。ブルーバックスとかで。高校の理科の先生がわかるような本が欲しいところ。でも、これはすぐには難しそうですね。それに、学会などで音頭取ってやるべきことではないかもしれません。個々の研究者の意欲ベースでしかできないと思う。


もう一つ、これは絶対にやらないといけないと思うのは、IPCC レポートの全訳。政策決定者向け要約と技術要約だけではなく、全部の翻訳です。国の税金使って研究者を送り込んでいるわけだし、全国民の将来に関わることだから、日本語で読めることが絶対に必要なはず。なぜ全訳しないのか!もう AR4 が出てからかなり経ってますよ!


まあ、読む人いないでしょ、とか言われて仕分け人に却下されそうではありますが。