不況で CO2 の排出が

減ったのだそうです。


不況で二酸化炭素排出が急減=温暖化の脅威度と優先順位 -- 本石町日記
http://hongokucho.exblog.jp/12144093/


元記事がウェブ上では見つからなかった…。


で、本石町日記さんですが、


温暖化対策の必要性に私がなお懐疑的なのは、経済的コストをかけるだけの価値があるかどうかが良く分からないからだ。不況がもたらす被害と温暖化がもたらす被害。後者の被害がかなり甚大であることが明確であるなら、不況に耐えるという覚悟が必要な気がする。


どうなんでしょうか。私自身は明快な回答を持ち合わせていませんが、IPCC の WG2 や WG3 のレポートを読めば、この辺のことは書いてあるはずです。もちろん、それで十分か、それを信じるかどうかは別問題ですが。


IPCC第2作業部会(影響・適応・脆弱性)の政策決定者向け要約
(環境省確定訳)
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/wg2_spm.pdf

IPCC第3作業部会(気候変動の緩和策)の政策決定者向け要約
(経産省訳)
http://www.meti.go.jp/policy/global_environment/pdf/WG3_SPM.pdf


こちらのページからたどれます

IPCC第4次評価報告書について -- 環境省
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th_rep.html


さて、経済の話に限定すると、日本としては"常に"温暖化対策を取らない方が良いわけです。温暖化したときにどんな被害が日本に降りかかるにせよ。


だって、他の国が対策を取らないのに日本だけとっても意味がないし、他の国が対策を取ったとしたら、自分だけ CO2 出しまくってそれにただ乗りするのが楽。(これって、囚人のジレンマの話なのかな?)


だけど、経済を超えて、倫理や国際政治の観点から考えると、そうはいかなさそう。


もし、日本が温暖化対策を取らないとしたら、そのかわりとして、世界を説得できる哲学が必要なのかな、と思います。


まあ、哲学で飯が食えないのは確かなのですが。


それとこの関連では民主党政権が何をしたいのか分からない。よく言われることだが、CO2削減がそんなに重要なら、どうして高速道路を無料化するのか。むしろ値上げして温暖化対策に使うべきではないのか。まあ、そんなこと言っても、政権はドタバタ忙しそうで政策の整合性取る暇がないような感じである。


もちろん、国民を説得できる哲学も必要ですね、温暖化対策を取る取らないに関わらず。