朝まで生テレビが
温暖化を扱っていたんですね…。見れば良かった。
江守さんと明日香さんが登場とのこと。一方で、懐疑論側は丸山さんと武田さん。
あれれ、だけど、武田さんは IPCC 派だよなぁ。
http://d.hatena.ne.jp/onkimo/20090819/1250639313
人選を見てみると、まあまあおもしろそうですが…。でも、ウェブ上の評判を見てみると、そうでもなかったのかな?
まあ、朝生の番組のフォーマットは科学の議論に適したものではないので、仕方ないかもしれませんが。
○○○
それに、下記の佐藤秀さんのおっしゃるとおり、選挙の幕間つなぎ的なものだったのでしょうし。
選挙の幕間つなぎネタになった地球温暖化論争〜朝まで生テレビ -- satolog
http://d.hatena.ne.jp/satohhide/20090829/1251557585
懐疑派はと言えば、最後の綱、ミニ氷河期頼みだから能天気ぶりは両方とも同じなのだけれど。
なるほど、感じは何となくわかりました。
○○○
ウェブをさまよっていると、こちらのブログが。
温暖化肯定派と懐疑派がおなじ机に -- 科学技術のアネクドート
http://sci-tech.jugem.jp/?eid=1381
全体的に、番組に対して好意的な記事でした。あと、記事著者の漆原次郎さんのスタンスは、温暖化肯定側のようです。
環境問題に関心のある人は、地球温暖化に肯定的な研究者と懐疑的な研究者がひとつの机を囲んで討論をしたという点に、「ついに討論番組でこの構図を見ることができたか」と喜んだ方も多かったことでしょう。
たしかに、あまり見られませんからね、この構図。だから、私もおもしろそうだと思うのですが。でも、
ただ「やはり議論が噛み合っていない」と感じた視聴者も多かったのではないでしょうか。
せっかく同じテーブルについても、結局そうなってしまうんですよね。別の場所で江守さんと丸山さんが討論したことがあって、にたような現象がおこっていました。ブログ本体でこんなシリーズ記事を書いたことがあるので、よろしければ参考にしてください。
ただ、漆原さんは、両派とも落ち着いた雰囲気で討論していた、と評価していらっしゃいます。かみ合わないまでも有意義ではあった、ということでしょうか。
○○○
こちらはフリーランスのディレクターさんのブログ。
「朝まで生テレビ! 〜激論!ド〜する!?地球温暖化〜」感想 -- ディレクターの目線 blog
http://director.blog.shinobi.jp/Entry/1165/
議論が不完全燃焼だとの感想を抱かれています。ブログ主、みっきーさんのスタンスは、やや懐疑論寄りみたいです。
朝生(朝まで生テレビ!の略)では女性パネリストは田原氏にケチョンケチョンにされるのがオチだが、今回の枝廣淳子氏(環境ジャーナリスト)と亀山康子氏(国立環境研究所 温暖化対策評価研究室主任研究員)は最後までトンチンカンな発言だった。
なるほど、普段の番組でも、確かに田原総一朗さんと女性論客との相性は悪い気がします。
科学的な見地から、今地球環境が温暖化と寒冷化のどちらに向かっているのか正直知りたい。その上で、自分が環境に対して出来ることは何かを考えたい。しかし、学者の研究が企業からの出資に頼らざるを得ない限り、ガリレオの意見を求めることはできないだろう
「企業からの出資に頼らざるを得ない」、地球温暖化研究に関する限り、学者の研究は、主に国家からの援助で行われています。
それはさておき、このディレクターさんをはじめとして、お金の出所で研究者の言うことが変わってしまう、と考える人は多いようですね。でも、温暖化研究に関する限り、ことはそう簡単ではないのですが。
温暖化に関するスタンスは、気象学の大学教育、大学院教育を受けるか否かに大きく依存しています。このような教育を受けた人に、今後の地球の気温変化を予想させた場合、ほとんどが温暖化と言うでしょう。もちろん科学者なので 100 % の断言はしませんが、温暖化する要素は思いつくけど、寒冷化を予想する要素があんまり思いつかない。これは、お金の出所にはあんまりよりません。
一方、そのような教育を受けていない人のスタンスはばらばら。温暖化を全否定する人もいますし、逆の人も、その中間の人もいます。
なお、「ガリレオの意見を求めることはできないだろう」とのことですが、「それでも地球は温暖化しない」と自分をガリレオに模して主張している人はいっぱいいます。
「ガリレオの意見」というのが何を指しているのかわかりませんが、本当に難しいのは、ある意見が「ガリレオの意見」であると認識することなのかな、と思います。
○○○
精力的に懐疑論批判をなさっている、綾波さんも感想を書いておられました。
朝まで生テレビ -- 環境問題補完計画
http://blogs.yahoo.co.jp/eng_cam_fld_tgs/41692285.html
田原さんの司会進行を批判されていました。全く同意です。って、自分が番組を見ていないことを忘れてた。
あと、科学論議に関して言えば、江守さんの丸山さんへのツッコミの、「丸山さんは1000年スケールの話をしているのに、なぜ5年の話が分かるのですか」というのは、科学者間では当然と言えば当然のツッコミなんですが、見ている方は気付いたのだろうか?
(それが故に、丸山さんが大あわてになって、「感覚だ」といってしまったのです)
そうですよねぇ。江守さんと丸山さんの間には、以前も同じようなことがありました。先ほど紹介したシリーズ記事に書いています。テレビを見ていないので本当のところはよくわかりませんが、もし丸山さんがこのつっこみを受けてあわてたのなら、もうすこし準備をしておくべきだったかと思います。綾波さんの言うとおり、「当然といえば当然のツッコミ」なのですから。
○○○
朝まで生テレビ「激論!ド〜する?!地球温暖化」の感想 -- マイアース研究所
http://ameblo.jp/my-earth-lab/entry-10330821896.html
というページを見つけました。ブログ主のエコカさんは、温暖化するにせよしないにせよ、CO2 削減には意味がある、環境は守りたい、という立場の方です。
温暖化否定派 (懐疑派という言い方が嫌いなそうなのでこう書きます)の武田邦彦さんは、
あまり誠実でないという印象を感じます。
本人の代表著作の「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」のシリーズでは
「日本人は誠実であるべきだ」みたいなことを書いていますが、
それを体現出来てないように見えるから残念ですね。「それはアンフェアだよ、江守さん!」とか「科学者は〜」みたいな台詞が出てきていましたが、
そのあたりに不誠実さを感じました。
前後のお話は全部覚えていないのでここでは省略します。
(その良し悪しを判断するのはあくまでTVを生で見た人か、録画で見た人次第なので)
どうなんでしょうね。武田さんは、よく彼の話を聞いている人に対しては、どうしても不誠実な印象を与えてしまうと思います。何となく聞き流している人はそう思わないと思いますが。
自分の話したことをおぼえていらっしゃらないことが多いのかな、と最近思うことが多くなりました。
エコカさんの記述によると、武田さんは江守さんの誠実さを攻撃されたとのこと、たぶん、温暖化について江守さんと議論できるだけの知識を持ち合わせておられなかったので、他に攻撃できるところがなかったのでしょう。
でも、本当は武田さんは IPCC 派のはずだから、江守さんと議論になりようが無いと思うのですが…