Viva 温暖化!

との記事を見つけました。ちょっと前の記事ですが。


【解答乱麻】政策研究大学院大学教授・岡本薫 地球温暖化を歓迎する -- MSN 産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/environment/080827/env0808270754002-n1.htm


御説によると、ヨーロッパの温暖化によってサハラ砂漠が北上し、さらに (たぶん海洋のコンベヤーベルトが止まって) 寒冷化するのだそうです。


だからヨーロッパ人たちが「地球全体の問題だ」などと言って騒いでいるのである。


 これまで文明の担い手として地球を汚してきたヨーロッパ人にはそろそろ退場してもらい、虐げられてきた乾燥帯・寒冷帯の人々の環境を良くするためには、温暖化を歓迎すべきだ。


ということで、いやー、こんな意見を言う大学教授がいて、それがニュースサイトに載っている、ということに感動しました。なんか、ヨーロッパ人、氏ね、ということをやんわりと言っている感じでしょうか。


ちなみに、私としては、サハラがヨーロッパまで北上する、という話は初耳です。本当かいな?サハラ砂漠があの位置にあるのは、いくつかの理由が重なっていて (チベットとかも影響しているって聞いたことがあります) それが温暖化で北上する、というのはちょっと信じられません。今の予測だと、ヨーロッパあたりの降水量は増加するんじゃなかったかいな?


この記事は、こちらの記事経由で見つけました。


気候変動をなめてかかっていいものではない -- 忘却からの帰還
http://transact.seesaa.net/article/105968611.html


1930 年代のアメリカの干ばつのことが書かれています。数十万ものアメリカの農民が直面した悲惨な状況がまとめてあります。これってヘミングウェイ (←あほか、おれ) スタインベックが「怒りの葡萄」などを書いた時代なのかな?


米国中西部を襲った、高々10年ごときの旱魃で、この有様。80年前とはいえ、世界で最も豊かな大国で数十万規模の国内難民という事態を招いた。気候変動をなめてかかっていいものではないという過去の例だ。


私は想像力があまりない方なので、温暖化して降水量が減る地域がある、と言われても、それが何を意味するのか、かならずしもわかっていない場合があります。このような記事を読むと、過去に学ぶ必要があるな、と思います。


それにしても、このような干ばつによる惨状は過去のことと考えて良いのか?どうなんでしょうね?灌漑や地下水のくみ上げに寄り、昔より農業の干ばつに対する脆弱性は軽減されていると思いますが、それはたとえばアメリカの場合、減少しつつあるオガララ帯水層の化石水に支えられていたりするわけです。脆弱性に対する対処法も、時間とともに変えていく必要があるでしょう。ちゃんと変化について行けるのか?


干ばつが起きた影響は?アメリカの場合、農業は大規模化され、1930 年代のように、農民が難民となってあふれることはないでしょう。でも、もし干ばつが起きれば、食料の値段が上がり、アメリカでは悲惨なことにならないかもしれないけれど、食料を買えない人々が世界の他の場所であふれることになるかもしれません。


果たしてこの先、温暖化したら地球はどうなるのか?知らないことばっかり。私も勉強していきたいと思います。